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吉本芸人コラム
ラフレクラン 西村真二
ラフレクラン 西村真二
西村 真二(にしむら しんじ、1984年6月30日 - )は、日本のお笑い芸人。お笑いコンビ「ラフレクラン」のツッコミ担当。元広島ホームテレビ所属の男性アナウンサー。
ラフレクラン 西村真二

思うツボ

公開日 2014/02/05
相方がパチンコ・スロットにハマり始めて、ちょうど1年が経つ。

パチンコの営業がきっかけで、最初は軽い気持ちで打ち始めた。
文字通りノリ打ちし始めた。
『俺は絶対ハマらない』
何度この言葉を聞いてきただろう。
相方よ、ようこそこの世界へ。

彼はビギナーズラックに恵まれたわけでもない。
それなのに25歳にして初めて踏み入れた大人の世界に心を踊らせ踊らされていった。

そしてパチスロのことを勉強するようになった。
月1回が週1回。週1回が週4回。
足しげくホールに通うようになった。
先日ついにはライブとライブの空き時間にも行くまでになった。

こうして彼の中でパチスロは完全に生活の一部となった。
余談だが呆れるほど素直な相方は顔を見ればその日の勝敗が分かった。
いずれにしてもこの1年で『勝敗は気にせずお金でワクワクを買う』までに成長した。

そんな相方がある日神妙な面持ちでこう言った。
『パチスロを止める』
とりあえず鼻で笑って応えた。
思春期の頃に抱いた女性への好奇心と同じように寝ても覚めてもパチスロがやりたい人間が突然。
理由はいわずもがな。
金銭的に窮地に追い込まれたからだ。
いやすでに崖から落ちている途中である。
財布の中に野口英世がいる限り彼は、英世に一攫千金の想いを託し機会に投入していた。

僕はまず無理だろうと高を括っていた。
なぜか?
僕自身もそうだからだ。
止める止めると言って早いもので8年が経つ。
今までこんなに長続きしたものはない。

しかし相方のその決意には自信がうかがえた。
なんでも秘策があるというのだ。

それはスマートフォンのアプリでパチスロをダウンロードして、それで遊ぶことによってギャンブル欲を満たすというもの。
タバコを止めたいから、パイポを吸う原理と一緒なのか。
いや、この場合は判断しがたい。

しかしそれからというもの、相方は来る日来る日も心の底から沸き立つギャンブル欲をアプリで紛らわせた。
何度も無意識でホールに入ろうとしたらしい。
時にはホール前でアプリを開くという謎の行動をとったみたいだ。
こうしてお金は貯まるようになった。

めでたしめでたし……。

ではない。
アプリで欲を満たせるようになったのはいいが、彼はその次元を超えた。
一度ダウンロードしてしまえば、それ以降はお金がかからない、そしていつ何時もできるその手軽さ。
彼はアプリに没頭しすぎた。
ネタ作りが煮詰まった際や電車での移動、間髪入れずアプリを起動させる。
形は違えど再びハマりだした。どハマりだ。
とにかく時間を費やした。
そして彼は気付いた。

『前よりやっている』

相方のアホGOGOランプがペカった。

彼は現在実践とアプリ双方を駆使してパチンコ産業の潤いに貢献している。

彼が止めるときはいつ来るのだろうか。
彼の財布に十数人の福沢諭吉が笑っている日は来るのだろうか。
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